計算が速い=数学が得意ではない|現役と教授の計算スピードを比べて気づいたこと

数学の教授と、勉強中の学生が計算スピードを競ったら、どちらが速いと思いますか

おそらく多くの人は「教授の圧勝」と答えるでしょう

でも、問題の種類によっては、その答えがひっくり返るかもしれません

この記事では、計算スピードという切り口から「数学が得意になるとはどういうことか」を考えてみます

四則演算の100問テストなら、現役が勝つかもしれない

突然ですが、こんな勝負を想像してみてください

一桁の四則演算を100問、できるだけ速く解く

現役の学生と教授、どちらが速いでしょうか

直感的には教授の圧勝に思えます

でも私の経験では、おそらくそうはなりません

大学で物理学を学んでいたとき、教授たちの計算を間近で見る機会が何度もありました

しかし、「この人の計算スピードは圧倒的だ」と感じたことは、正直一度もありませんでした

フラッシュ暗算ができる人を見たときは「圧倒的だ」と感じましたが、教授にはそれほどの差は感じませんでした

ネットで見た動画でも、数学科の教授が「割り勘の計算は間違えることがあるし、特別速くもない」と話していました

これはあくまで一例ですが、私の印象とも一致しています

一方、現役の頃に数学が得意な友人と計算スピードを競ったことがあります

何回やっても勝てない友人が何人かいました

毎日計算練習をしている現役は、純粋な四則演算の速さという点では相当なものです

もちろん実際に競ったわけではないので確かなことは言えませんが、

一桁の四則演算という「短距離勝負」であれば、練習を積んだ現役が教授に勝てる可能性は十分あると思っています

現役
勉強中の学生
四則演算100問 有利かも
入試レベルの問題 苦戦する

毎日練習しているため、一桁の計算は反射的に答えられる状態。ただし各単元の理解がまだ浅いため、途中で手が止まりやすい。

教授
学問を仕事にしている人
四則演算100問 それほど速くない
入試レベルの問題 圧倒的に速い

四則演算の速さは特別ではないが、各単元の背景を理解しているため問題を見た瞬間に次にすべきことが見える。手が止まらずに書き続けられるため、全体のタイムは圧倒的に速い。

これは筆者の経験と推論をもとにしたイメージです。実際に計測したデータではありません。

でも、入試問題になると話がまったく変わる

では、問題を入試レベルに変えたらどうでしょうか

私の感覚では、現役でその勝負に勝てるのは、
数学が得意な現役生の中のトップクラスだけなのではないかと思っています

教授たちは入試問題程度であれば、恐ろしく速く解いてくるはずです

なぜそんなことが起きるのか、私なりに考えた理由があります

教授は問題を見た瞬間に、次に何をすべきかを知識と経験からほぼ完璧に把握しているんだと思います

各単元の背景をしっかり理解しているため、公式を導くことができるし、
「次に何を求めれば答えにたどり着けるか」が見えています

だから解いている最中に手が止まりません。

四則演算のスピードが現役より少し遅くても、答えまでの道を迷わず進めるので、
結果として全体のタイムは圧倒的に速くなります

そのスピードは、おそらく現役が解答を見ながら書き写すスピードと同じくらいになるでしょう

先ほどの動画の教授は、「問題に必要な定理や公式はその場で導くから時間制限には間に合わないかもしれないが、答えは出せる」とも言っていました

逆に言えば、公式や定理を知った上で同時に解き始めたら、大差で教授が勝つだろうと思います

これが「マラソン」です

距離が長くなるほど、道筋を理解している人が圧倒的に有利になります

計算力は「中の上」で十分という話

ここまでの話を整理すると、こうなります

一桁の四則演算のような「短距離」では、練習している現役と教授でそれほど差はなく、場合によっては現役の方が速いこともある

一方、入試問題のような「マラソン」になると、道筋を理解している教授が圧倒的に速い

この推論から、私が感じていることがあります

計算力は、ある一定のレベルに達したら、それ以上極めなくていい技量なのではないか、ということです

計算力を鍛えることに終わりはありませんが、ある程度できるようになったら、

次は各単元をしっかり理解することに時間を使った方が、数学の実力は伸びていきます。

連立方程式、因数分解、三角関数、微分、積分——それぞれの単元を「なぜそうなるのか」から理解することが重要です

教授が入試問題を速く解けるのも、解き方を覚えているからではなく、
各単元の背景を理解しているからだと私は思っています

計算はあくまで道具です

道具の精度を上げることも大事ですが、その先にある「理解」の方がずっと重要です

まず「短距離」を鍛えることから始める

各単元の理解が大事とはいえ、計算力という土台がなければその理解も活かせません

途中計算でつまずかない土台があってこそ、各単元の学習に集中できます

この記事で言う「中の上」の計算力がどのくらいかというと、
一桁の四則演算を0.8秒/問で満点が取れる状態を一つの目安にしています

その練習方法については、前の記事で詳しく説明しています

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「解き方は分かるのに間違える」原因は計算ミスだった|途中計算の正答率を上げる方法
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